血圧計

スポンサードリンク

血圧計について

■ 血圧測定のすすめ

心筋梗塞や冠状動脈硬化などの心臓病、脳卒中や脳梗塞などの脳血管障害、動脈硬化に腎臓障害。これらの病気の原因の一つに高血圧症が考えられます。しかし、その原因が高血圧症である場合、自覚症状がないままに症状が進んでしまい、ある日突然それらの病気が発覚するのです。このため、高血圧は「サイレント・キラー」と呼ばれています。 そこで血圧計。血圧計で血圧を測定することで、高血圧症が引き起こす病気を早期発見することができます。

職場あるいは地域の健康診断などで血圧を測定するだけではなく、常日頃から家庭で血圧を測定することも健康管理にきっと役立つことでしょう。そのためには家庭用血圧計が必要になります。しかし、現在、実に様々な種類の家庭用血圧計が巷に溢れかえっています。一体どの血圧計を選べばいいのか、少なからず迷うのでは?

■ 血圧計の種類

血圧計の種類は水銀式血圧計、アネロイド型血圧計、電子式(デジタル自動)血圧計に大別されます。

医療機関などでは水銀式血圧計やアネロイド型血圧計が主に使用され、救急現場ではアネロイド型血圧計と電子式血圧計が使用されることが多く、家庭用としては大半が電子式血圧計です。電子式血圧計でも、測定部位によって、指測定タイプの血圧計、手首測定タイプの血圧計、上腕測定タイプの血圧計などに分かれます。測定精度で言えば、水銀式血圧計が最も高いのですが、水銀式血圧計を家庭で使用するには読み取り誤差が多くなります。

日本高血圧学会家庭血圧測定条件設定作業部会がまとめた「家庭血圧測定ガイドライン」では、誤差が少なく安定した測定値の出る上腕測定タイプの血圧計が勧められています。つまり、上腕測定タイプの血圧計を選べばよい、ということになります。特に1台目の血圧計を購入するのであれば、迷わず上腕測定タイプの血圧計を選ぶのが無難です。外出先で血圧測定を行うのであれば、多少精度が落ちるもののよりコンパクトな指測定体タイプの血圧計や手首測定タイプの血圧計も選択肢に入るでしょう。

なお、高血圧症や動脈硬化、糖尿病、腎臓病などの疾病がある人は、指測定体タイプの血圧計や手首測定タイプの血圧計で測定した血圧値と、上腕測定タイプの血圧計で測定した血圧値との差が大きくなる場合があります。

■ 血圧計の測定方法

血圧測定の方法には、直接血管内に管(カテーテルあるいはセンサ付きのカテーテル)を挿入して測定する直接法(観血法)と、皮膚の上から測定する間接法(非観血法)の2種類があります。


間接法にはまた、マンシェット(manchette/腕帯)で上腕を締め付けて、血圧を測定する間欠法と、一拍毎の血圧値と圧波形を連続測定する連続法の2種類があります。


間欠法には、聴診法(リバロッチ・コロトコフ法)、触診法、オシロメトリック法(圧脈波振動法)など数種類があります。


水銀式血圧計は聴診法または触診法によるもの、アネロイド型血圧計は聴診法によるもの、家庭用の電子式血圧計の大半は、オシロメトリック法によるものか、オシロメトリック法と類似したものです。

聴診法

聴診法は、聴診器を使用してコロトコフ音(K音)を聴きながら測定します。血圧を測定する際に、上腕にマンシェットを巻いて、カフ(cuff/ゴム嚢)に空気を送ることによって血管を圧迫し、いったん血流を遮断します。

その後ゆっくりと圧迫を緩めていくと、血液が心臓の拍動に合わせて断続的に流れ始めます。このときに発生する血管音をコロトコフ音(K音)と言います。この測定法では、K音が発生しはじめたときのカフ圧が最高血圧(収縮期血圧)で、K音が消えたときのカフ圧が最低血圧(拡張期血圧)です。

触診法

触診法は、聴診器を使わず、手首の動脈を触診しながら測定します 。この測定法では、脈が触れだしはじめたときのカフ圧が最高血圧です。最低血圧は得られません。

オシロメトリック法

これは、圧迫を緩めていく段階で、心臓の拍動に同調した血管壁の振動はカフ圧の変動として反映されますが、このカフ圧の変動(圧脈波)をチェックすることによって血圧を測定します。
この測定法では、圧脈波が急激に大きくなったときのカフ圧が最高血圧で、急激に小さくなったときのカフ圧が最低血圧です。これら測定方法によって測定値に差異が生じる場合があります。

触診法による血圧計で測定した値は、聴診法による血圧計で測定した値より若干低くなり、聴診法による血圧計で測定した値はオシロメトリック法による血圧計で測定した値より触診法による血圧計で測定した値に近くなります。


■ 血圧測定の今後

健康ブームあるいは健康志向は衰えるところを知ら ず、その一方で、団塊の世代が定年を間近に控えており、60歳以上の世帯数の増加に一層拍車がかかるでしょう。このことから、家庭用血圧計の市場は今後さらに拡大しすることが予想されます。

団塊の世代は約750万人とも言われる巨大マーケット。この世代は、高度成長期の大量消費を経験し、過去様々なブームやヒット商品を生み出してきたトレンドリーダー的な存在です。この世代の特徴の一つとして、自分の関心のあることに対しての学習意欲や購買意欲は旺盛で、それゆえに商品やサービスに対する“目”が厳しい、ということが挙げられます。


家庭用血圧計のトレンドを探ると、測定の正確さや手軽さ、測定値の管理しやすさ、またユニバーサルデザイン、といったキーワードが見えてきますが、団塊世代のニーズ(関心あるいは欲求)を反映した商品が今後次々に開発されることでしょう。

■ 血圧計の使用方法

血圧は、自分では気づかないものですが、心臓の動きに合わせて一 拍ごとに変動するものです。一度測定した直後に再度測定したとしても、同じ測定値が出るとは限りません。血圧値は午前と午後とでも違ってきますし、季節や気温によっても、また、個人差はあるものの、心身の状態によっても違ってきます。

医療機関や集団検診などで測定したときの血圧値が、家庭で測定したときの血圧値よりも高めになることがありますが、この原因の一つに医師や看護士の白衣を見ただけで緊張してしまうケースが考えられます。これは「白衣性高血圧」と言われ、人によっては最高血圧で 50mmHg も高くなるケースがあります。家庭などで測定するときは、リラックスしていますから、本来の血圧(基礎血圧)に近い安定した値が得られます。

■ 測定するときの条件

本来の血圧(基礎血圧)は、厳密に言えば、

(1)騒音のない静かな部屋で熟睡し

(2)朝起床してから排尿・排便し

(3)朝食を摂取する前に

(4)会話も交わさず

(5)安静に床に就いたまま

これらの条件下で測定したときの血圧を指します。このときの血圧は、常に安定した値を示し、次の日また次の日と何度測定しても再現される可能性が高いと言われています。従って、家庭で血圧計を使用するときは、これらの条件を満たす状態であることが望まれます。これらの条件を満たす状態で血圧測定を行うことが難しい場合には、血圧が上昇したり下降したりするとき(運動した後や、食後1時間の間、入浴の直後、お酒・コーヒー・紅茶を飲んだ後、 煙草を吸った直後など)を避けて、できるだけ同じ時間・同じ条件で測定しましょう。

また、血圧測定は朝晩2回行うのが血圧管理には理想的です(晩は就寝直前)。そして朝の測定値を基準にして、毎食前、食後、入浴後、飲酒後などの測定値も参考値として記録しておくと、より役立ちます。 なお、測定に慣れるまでは、それぞれ2、3回繰り返して測定するのがよいでしょう。

■ 測定するときの姿勢

楽な姿勢で椅子などに座って、測定部位を心臓の高さに合わせて測定します。

測定する前に5〜6回程度深呼吸すると、リラックスした状態になります。

測定する前に1〜2分程度安静にしていると、更に効果的です。

上腕測定タイプの血圧計のときは、マンシェットを素肌の上にしっかり巻いて(上腕とマンシェットの間に指1、2本が入るくらい)、マンシェットの中心を心臓の高さ(乳頭の位置)に合わせます。このとき、測定する側の肘をテーブルまたは台の上に乗せるとよいでしょう。

手首測定タイプの血圧計のときは、マンシェットを素肌の上にしっかり巻いて、マンシェットを心臓の高さに合わせます。マンシェットを巻いた方の肘を反対側の手で支えたり、マンシェットを巻いた方の手(掌)を反対側の手で添えたりすると安定します。

指測定タイプの血圧計のときは、人差し指を心臓の高さに合わせて、反対側の手で軽く支えます。このとき本体底面を胸に軽く押しあてます。

測定する部位は右手でも左手でも構いませんが、同じ条件で測定するために、右手なら右手、左手なら左手に統一します。一般に、利き手の方が、或いは腕の太い方が血圧はやや高くなります。いずれにしても、まずは血圧計の取扱説明書を熟読してください。

血圧計を正しく使用することが、正確な血圧値を得るための第一歩となります。


HOME



文章情報デパートNF5