琉球もろみ酢

琉球もろみ酢について

ガジュツ、ゴーヤー、沖縄モズク、シークヮーサー...。長寿の島・沖縄の健康食品は数知れず。沖縄伝統の焼酎、[泡盛]から生まれた[ 琉球もろみ酢 ]もその一つ。

■ 琉球もろみ酢って、なに?

“酢”と言うからには酢酸調味料か、と思いきや、 琉球もろみ酢 は清涼飲料水です。
食酢は、穀物や果物に酢酸菌を加えて醸造発酵させたもの(米酢、穀物酢、りんご酢など)で、主成分は酢酸(acetic acid)です。これに対して、琉球もろみ酢は、泡盛の製造過程で生まれる“もろみ”を、圧搾・ろ過・調合したもので、主成分はクエン酸(citric acid)です。
琉球もろみ酢は、すっぱいので酢と呼ばれているだけなのです。「すっぱい」と言っても、酸味は食酢の3分の1程度で、鼻に「ツン」とくる刺激はほとんどありません。というのも、常温で酢酸は揮発(蒸発)するのに対して、クエン酸は揮発しないため。食酢は、とてもストレートでは飲めませんし、ストレートで飲んだら胃の粘膜を傷めることもありますが、琉球もろみ酢は、ストレートでも(食酢に比べれば)飲みやすいですし、ストレートで飲んでも胃の粘膜を傷めることはありません。

一般的には、沖縄の泡盛から造られた酢飲料が[もろみ酢]と呼ばれています。奄美の黒糖焼酎や鹿児島の芋焼酎、大分の麦焼酎から造られた[もろみ酢]も市場に流通していますが、製造数が圧倒的に少なく、また認知度も圧倒的に低いため、単に[もろみ酢]と言えば、泡盛の[もろみ酢] (琉球もろみ酢または沖縄もろみ酢)を指すことが多いようです。また、泡盛は黒麹を使うので、「琉球もろみ酢」は「黒麹もろみ酢」とも呼ばれています。

■ 琉球もろみ酢って、からだにいいの?

もともと泡盛の酒粕は[カシジェー]と呼ばれ、豚の飼料や肥料などに使われていました。カシジェーを与えられた豚は、食欲が出て赤身が増し、病気にもかかりにくいと言われていました。そこで、人間の体にも良いであろうということで製品化されたのが 琉球もろみ酢 です。

琉球もろみ酢は、沖縄の人々の間で、飲むと疲労や肩こり、便秘が解消されるなどといった効能が口コミで広がった天然の栄養補助食品です。もろみ酢は、沖縄料理などにも多く使われ、健康維持のために日常の食卓に広く取り入れられてきました。

泡盛は、黒麹菌や泡盛酵母を発酵させて醸造されます。泡盛を蒸留したあとの[もろみ]には、クエン酸をはじめ、アミノ酸や、ビタミン類、ミネラル類が豊富に含まれています。それをろ過して仕上げたものが琉球もろみ酢ですから、健康維持やダイエットなどに効果的と言われています。

琉球もろみ酢に含まれる栄養素の中で、特に注目されているのは主成分であるクエン酸です。

■ 泡盛

[泡盛]は、泡盛菌(沖縄原産の黒麹菌)で作った米麹(こうじ)を水に混ぜて、泡盛酵母を加えて発酵させ、単式蒸留で造られた沖縄特産の焼酎乙類です。
泡盛が造られるようになったのは14世紀半ば。当時、琉球と南方貿易が盛んになり、15世紀初頭にシャム(現在のタイ)から伝来したラオロンという酒が泡盛の元祖と言われています。
1671年 (寛文11年,尚貞3年)、琉球から将軍家への献上品の目録に初めて[泡盛]という名称が登場します。それまでは[琉球焼酎]と記録されていました。
泡盛は、最近の研究で、血栓溶解酵素がワインの1.5倍ほど含まれていることが明らかにされ、動脈硬化や心筋梗塞の予防に発揮することが期待されています。

■ 健康のカギを握るクエン酸

クエン酸は、レモンやシークヮーサーなどの柑橘類に豊富に含まれる有機酸(alkanoic acid)です。このクエン酸は、食事から摂取した栄養をきちんとエネルギーに変えるための重要な役割を担っています。
糖や脂質アミノ酸がエネルギーに変わるための代謝経路はクエン酸回路(TCA回路,TCAサイクル,Tri-Carboxylic Acid Cycle)と呼ばれ、ドイツの生化学者ハンス.A.クレブス博士(Sir Hans Adolf Krebs)が1937年に発見したものです。このクエン酸回路が正常に機能しないと、エネルギー不足になって疲労の原因である乳酸がたまって疲れやすくなったり、脂肪酸が増えて肥満の原因になったりします。
クエン酸を補給すれば、エネルギー代謝が活発になり、体脂肪や乳酸をどんどん分解するので、疲れにくくなります。また、脂肪の分解が促進されることで、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの抑制につながります。
一方、クエン酸には、ミネラル類を包み込むキレート(chelate)作用があります。この作用によって、カルシウムやマグネシウム、鉄分など体に吸収されにくい金属ミネラルの吸収を助け、金属ミネラルが酸化するのを防ぎます。従って、SOD(Super Oxide Dismutase,スーパーオキサイドディスミューターゼ;人間が本来持っている抗酸化物質で、体内に発生した活性酸素を直接攻撃してくれるもの)の元となるミネラル類が体内により多く届けられることになります。活性酸素が攻撃されることで、動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病などの抑制にもつながります。


このように、クエン酸は、疲労回復、抗酸化作用、基礎代謝の活性効果や健康維持に役立つのですが、アミノ酸とビタミン類と一緒に摂取すると、相乗効果が期待できます。
クエン酸には、また、血液をサラサラにし、肝臓の機能を正常にする作用があると考えられています。お酒を飲んだ後に、たとえば果汁100%のグレープフルーツジュースを飲むと、悪酔いせず、酔いのさめるのが早くなると言われるのはこのためです。

琉球もろみ酢 には、クエン酸のほかに、8種類の必須アミノ酸や、ビタミンB群を中心とした各種ビタミン群など人間の必要とする栄養素も含まれているので、優秀な栄養食品であると言えるでしょう。
さらに、糖質・タンパク質・脂質全ての代謝が活発になるため、琉球もろみ酢にはダイエット効果や美肌効果も期待できるでしょう。

■ 琉球もろみ酢はこんな方におすすめ!

琉球もろみ酢は、美容と健康を心がけている人におすすめ。ウォーキングや水泳、エアロビクスなど、全身を使った有酸素運動と組み合わせると、ダイエットにも効果的です。

■ 琉球もろみ酢を飲んでみよう!

琉球もろみ酢 は、熟成すればするほど色が濃くなり、旨味や香りを増します。それとともに、有機酸、水溶性ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸などの有効成分も増えていきます。
琉球もろみ酢の旨みは、麹菌由来のクエン酸が圧倒的に豊富に含まれていることに起因しますが、糖化したデンプン(ブドウ糖)が残っていることや、米に含まれていたタンパク質が多様なアミノ酸となっていることによって、複雑な味わいが醸し出されています。

琉球もろみ酢は清涼飲料なので、水で薄めることなく、そのまま飲めます。すっぱいのが苦手な方は、水で薄めて好みの濃さで飲むとよいでしょう。ミネラル類が豊富な黒糖を混ぜたり、クエン酸が豊富な柑橘系の果汁を加えたりすると、飲みやすくなります。夏場は、シークヮーサーを加えて凍らせてシャーベットにするのもおすすめ。
また、琉球もろみ酢は、ドレッシングや三杯酢、料理の隠し味にも使えますが、加熱調理した場合に、消化酵素の働きを受けにくくなる、必須アミノ酸が破壊されるなど、栄養価が低下する可能性があります。どの程度低下するかは、はっきり判っていません。
琉球もろみ酢はいたみやすいため、開封後は冷蔵庫で保管して早めに使い切りましょう。

■「黒酢?」「琉球もろみ酢?」

[琉球黒酢]あるいは[沖縄黒酢]はたまた[黒酢もろみ酢]と銘打っている商品があります。では、それは黒酢なのかと言えば、そうではなくて、ほとんどのものは[琉球もろみ酢(沖縄もろみ酢)]や[黒麹もろみ酢]をそのように呼んでいるようです。
黒酢そのものは食酢の一種で、主成分は酢酸です。実は、黒酢の定義は2003年まで明確ではありませんでした。本来[黒酢]とは、鹿児島県姶良(あいら)郡福山町で約200年前から独自の製法で作られている酢のことを指しましたが、色が黒(または褐色)であるというだけで、異なる品質のものでも[黒酢]として販売されていました。蒸留時の加熱により褐色になる[琉球もろみ酢]も例外ではありませんでした。
JAS規格によれば、[黒酢]と表示できるのは、「穀物酢のうち、原材料として米(精白していないもの)もしくは大麦を、酢1リットルあたり180g以上使用し、かつ発酵や熟成によって黒または褐色になったもの」です。
穀物酢ではない[琉球もろみ酢]は言うまでもなく、食品表示における[黒酢]ではありません。

■ 琉球もろみ酢のおいしい飲み方・使い方


琉球もろみ酢は、食前の空腹時に飲むのがおすすめですが、胃の弱い方は空腹時は避け、食後に召し上がる事をおすすめします。


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